刺繍と織りの違い

たまには着物関連のことも書こうかな。
(着付け士なのに京都情報ばかりだったわ(-_-;)

時折レンタル着物の着付けをしたり、天神市などで着物や帯を見ていると、「これって刺繍?それとも織り?」と訊かれます。

帯の柄は確かに刺繍か織りか分かりにくいものがあります。

柄がまっ平らに見えたらもちろん刺繍ではないですが、織りのものでも糸がふんわり盛り上がっていて、一見刺繍かな?って思えるのもあります。
比べたらわかるんですが、単体でも判別する方法は(っていう大したものではないですが・・・)あります。

たとえば下は織りで柄を表している帯です。

画面下の菊などはちょっと盛り上がって見える


拡大するとこうなってます。



写真が見づらくて申し訳ないのですが、菊の花びらにぽつぽつと穴があいているようになっているのが分かりますでしょうか?
これは、柄を表している桃色のよこ糸を縦糸でおさえており、縦糸が白っぽい糸のため、穴があいているようにみえてます。穴は規則正しく、この帯の場合は斜めに配列しています。

その他の帯ではこんなのもあります。


青緑の部分には黒い縦線の模様が、朱色の部分には菱形の黒い部分が。これもよこ糸を縦糸でおさえているものです。今回は縦糸が黒なので、黒く模様が出ているのです。この帯ではその抑えさえも模様になるように作られています。

対して刺繍帯はこんな感じです。ちなみにこれは菊花房のレンタルの中でも人気の帯です。

菊花房のレンタル着物女性用 A-18より

拡大してみます。



違いがおわかりいただけますでしょうか?
織りの柄にあったプツプツとした穴のような、規則正しい抑えがありません。
また、織りの柄ではよこ糸で柄を表しているため、柄の糸がヨコに走っていたのが、刺繍のものは柄の糸が縦になっていたり、斜めになっていたりと変幻自在です。

刺繍の帯は最近のものはあんまり見かけないですね。アンティークのものが多い。あるんだろうけど、私の手の届かない値段なんだろうなあ。(^_^;)

かしこく刺繍帯を手に入れたい方は、上のような方法で見分けてがんばって探してください(^-^)

でも刺繍の方がなんとなく手がかかっているように思いがちですが、織りの帯も実はすごく手がかかってるんですよ。
この横と縦の糸の出方、その抑えの糸の出し方、すべてが事前に計算し、何度も試行錯誤して作られているのです。
もちろんものによりけりですが。

そして買うより気軽に楽しみたい方は菊花房の着物をレンタルしてね(^^♪


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